3年ぶりの再会
3年ほど前にお会いして、十分に関わることのできなかった小2のお子さん二人と再会した。先月、一人にはお会いし、もう一人は今日久しぶりの再会だった。文章を綴る力があるだろうとの予測がありながら、そのままになってしまい、心の底にひっかかっていたのだが、再会できてほっとした。
○○君は、これで2度目だが、前回からどんどん文を綴っている。音声的なコミュニケーションもかなりとれている彼は、2スイッチワープロで選ぶべき行や音がくると声を出したり、うなづいたりして選択を伝えることもできる。さっそく書いた言葉は、「のせてほしいでんしゃ」「かよいたいがっこう」と電車が好きな男の子らしい素朴な願い。さらに「かいさつぐちちかくにのればだいじょうぶ」と続く。思わず、うなってしまった。
スライドスイッチを使っできるだけ少ない力で行う方法では、早い正確な文がつづれるし、合図も正確だ。ところが彼は、できる限り独力でやり遂げたいとの思いを持っていて、ジェリービーンスイッチを二つ並べて一人でやれるようにと試みたのだが、結局、直接ノートパソコンのポインティングディバイスの左右のクリックを直接押そうとがんばった。腕全体をつっぱらせて一本の棒のようにして、指先でクリックしようとするのだが、なかなかうまくスイッチのところに手がいかなかったり、左右のぶれが起こったり、右クリックに移ろうとする時に、うまく移れなかったりで、四苦八苦だが、決してあきらめようとしない。そのがんばりには本当に頭が下がる。そして、手伝おうとすると私の手を払うようにして、自分でがんばると主張し続ける。とても頼もしい限りだった。
◇◇君は、ワープロでの関わり合いは今日が始めて。急に暑くなった気候に、やや体調がおもわしくないとのことで、ぐったりとしていた。しかし、いざ、パソコンのワープロを出すと、目をすうっと開いてきた。
ほとんど動きのない状態で、目にも障害があって、見ることはむずかしいということだったが、スライドスイッチの取っ手を握ってもらい、まず名前を書いた。手はなかなか力がこもってこないが、最初の一文字目の行にくると目がふっと動く。そうした反応をていねいに拾っていくと、何とかなりそうだった。そして、二文字目が拗音なのだが、一行目の「小」を使って表すことを伝えると、それを選択し、にこっと笑った。
本当に彼自身の選択なのか、自信が持てない場面もなくはなかったが、最終的に彼によって選ばれた文字は、次のような文になっていった。「ねがってきたきもちをつたえること うれしい ずっとまってきた」
濁音や促音も理解していると考えると、幼い時から、まだ、目の病気が進んでいなかった時期に、懸命にひらがなを覚えようと、ひとりがんばってきたことが推測される。
これからたくさんの気持ちを聞いていきたいと思う。
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2008年5月27日 23時27分
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家庭訪問 |
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