青年学級にて ―その4
	
		
			| 2日目の昼食後、H.Nさんがパソコンで綴るのを遠目で見ていたK.Kさんと目があった。鋭いまなざしは、僕にもやらせろと訴えていたようだった。もう、帰りの時間は近かったが、パソコンを抱えて彼の近くにいった。彼は、発作が頻発する方だが、歩くこともできるし、簡単な言葉は話す。また、文字を書くことにもこれまで何度も意欲を示し、今ひとつ、成果が出なかった経緯もある。「やってみますか」という問いに満面の笑みで答えた。 
 きのうきたばかりなのに、もうかえるの。
 いいところだから、もっといたい。
 ほっさはいやです。きをうしなってしまいます。
 ちいさいときからじぶんではなせたらいいとおもっていました。
 このきかいがほしいです。きもちいいです。
 ねがっていました、きもちをことばでいえるようになることを。
 いいきぶんです。きもちいいです。
 おかあさんいつもありがとうございます。
 いつもいいなとおもってきました。
 いいたいことがえるひとがいいなとおもってきました。
 いいたいことがいえることが。
 みんなとはなしがしたいです。
 
 短い時間に書けた言葉は、以上だったが、これからの可能性がはっきりと示されていた。
 バスが到着した広場に迎えに来ていたお母さんと、このことを話していると、本当に、言い笑顔を終始し続けていた。
 そして、お母さんも、「これ、本当に、彼の気持ちだわ。」とおっしゃっていた。
 まだまだ、たくさんのことがこれから語られていくだろう。
 これからの新しい展開が楽しみだ。
 
 
 
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		2008年12月11日 08時49分
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