ニックネーム:柴田保之
性別:男
年齢:56歳
障害の重い子どもとの関わりあいと障害者青年学級のスタッフとしての活動を行っています。連絡先は yshibata@kokugakuin.ac.jp です。

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2008年12月16日(火)
しずかなしずかなよるでした つきのきれいなよるでした
 小学4年生の少年が、切ないばかりに美しい言葉を綴った。

きのうしらないひとがきていいました
きぼうというものはじぶんでみつけよう
きぼうのひかりをしっかりともしていきていきましょう
しらないひとはいいました
いきていくのはたいへんだけどちゃんとまえをみていきましょう
しらないひとはいいました
きぼうのひかりをなんどでもともしていきましょう
しらないひとはいいました
きぼうのときをたいせつにいきていきましょう
ちいさなひかりでもきっとおおきなきぼうにつながっていますからたいせつにしていきましょう
つきのきれいなよるでした
にわにはきぼうのひかりがさしていました
つきのきれいなよるでした
きぼうのひかりしずかにさしていました
きぼうのひかりちいさいけれどしずかにさしていました
しきりにしずかなよるでした
しずまりかえったよるでした
きぼうのひかりがしずかにさしていました
きをつけてよくみているときぼうのひかりはきれいなりりしいわかものにかわっていました
きれいなつきのよるでした
しずかなしずかなよるでした
きぼうのひかりがよくさしてしずかなしずかなよるでした
きぼうのひかりのしずかにさしてきぼうのひかりにかこまれてしずかなしずかなよるでした
つきのきれいなよるでした
きれいなつきのよるでした
きれいなつきのよるでした
いいわかものがつきにむかってさけびました
しずかなしずかなよるでした
きぼうのひかりのさしているしずかなしずかなよるでした
きぼうのひかりはきっといまでもさしているでしょう。

 繰り返しが、心地よく、読んでいる者の心の中に、静かな月の夜を、鮮やかに現出させる。おじいちゃんが読んでくれている物語が彼の中に育んだ調べなのかもしれない。
 以下は彼の感想だ。

いいきもちです
すらすらきもちがかけてきもちがそのままぶんしょうになっていくのでらくです
じぶんでやっていないのにどうしてことばになるのですか
ふしぎです
ひかりのしがかけてよかったです
らいねんもよろしくおねがいします
ことしもたいへんおせわになりましたさようなら

 年の瀬のひととき、不思議な光の世界に引き込まれた。来年、少年は、どんな世界を描き出すのだろう。

2008年12月16日 00時43分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
| 自主G埼玉2 |
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