北風と希望の詩4編 その3
小6の○○さんは、まず、年頭のあいさつから始まり、気持ちを表現できるようになった喜びについて述べた。
あけましておめでとうございます
ねがっていましたきもちをことばでいえるようになることを
かあさんいつもありがとうございます
いつもはんせいしています
きもちがいえたらいいのだけどなかなかじぶんのきもちがいえないのできにしています
きぶんがかわりやすくていいこでないことがおおいので
きぶんがいいです いいたいことがいえて
いいたいことがいえてしあわせです
きっといつかいえるようになるとしんじていました
かなってうれしいです
きもちをきいてもらえてうれしい
ねがいがかなってうれしい
そして、詩を作ったことがあるかと尋ねたところ、「ある」との返事。そして、次の詩が書かれた。
いいきぼうのきたかぜ
しろいゆきをつれてふいてきて
ちいさなわたしにしろいゆうきをくれた
しろいゆうきはちいさいわたしにきぼうをくれて
ちいさいわたしはきたかぜにむかってさけんで
たびびととすぎてきたきせつのはなしをした
しずかなさけびごえをあげてしまって
きがついたらみたこともないきさきがあらわれていった
ちいさいわたしはおどろいてきたかぜにしつもんした
きたかぜはしらないのですか
きたのくににあんなにさびしいひとたちがいることを
いいきたかぜはこたえた
きたのくにのきぼうはさびしさのきわみにあるひとたちがねがったきぼうです
だからほんとうのきぼうです
きたかぜはきぼうのきたかぜなのです
きたかぜにむかってきたのくにのきぼうをききながら
ちいさいわたしはきたのくにのきぼうに
きっといつかちいさいわたしのねがいがかなうことをいのった
にんげんはきたかぜにきぼうをしろいゆきとともにいただき
しろいゆうきをもらう
さむいのはいやだけどきたかぜはすきです
そこで、先に来た高1と高3の女の子が書いた詩を聞かせた。
たくさんのともだちがおなじことをかんじているのでおどろきました
きたかぜにきぼうをかんじているのがわたしだけではないことがわかってうれしいです
いいしでした
いいことばでした
きぼうがわいてきました
きぼうがきたかぜによってはこばれてきたみたいです
うれしいです
じぶんのきもちがいえるようになってうれしいです
きぼうがわいてきました
ありがとうございます
北の国の希望は寂しさのきわみにある人たちが願った希望だという。あどけない顔をした小6の少女から、寂しさのきわみという言葉がするりと出てくることに、驚きを禁じえないが、これが、彼女たちの体験した現実なのだろう。私たちは、この現実から決して目をそらせてはいけないことを痛感させられる。
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2009年1月7日 00時50分
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