「きたかぜとちいさなわたし」
○○さんは、冒頭から、次の言葉で始めた。
きたかぜとわたしというしをつくりましたきいてください
そういえば、彼女が「のにさくはなのように」という詩を書いて私たちを驚かせたのは、2年前の1月のことだった。
ちいさなわたしにきたかぜがふく
にんたいしてきたわたしにとって
きたかぜはしんじつをつたえるかぜです
ちいさいわたしをつつみこみ
ちいさいわたしはちいさくわらう
みみをすますときこえるのは
みみのきこえないひとのねがいだ
ちいさいわたしはいちずに
きのうのさわることのできないゆめをおいもとめる
ちいさいわたしはねがいをねがったにんげんや
ねがいをわすれたにんげんたちに
にんたいのすばらしさをしずかにつたえる
ちいさいわたしはしずかにきたかぜのこえをききながら
ひとりにんたいをつずける
きたかぜはゆきとともにやってきて
ゆきのちいさなつぶでにんげんとちいさいわたしを
ひっそりしろいねがいにかえる
ちいさいわたしは
ちいさいころのちいさなねがいをしずかにしのびながら
しろいみみをつけたしろいきたのくにのしかに
ひとりねがいをたくす
ひっそりとしずまりかえったゆきときたかぜのなかで
いいちいさいわたしは
しろいゆきとともにきぼうのきたかぜのおとをきいている
いいちいさいわたしは
ねがいのみちあふれたくうきのなかで
しろいゆきをみつめながら
にびいろのそらからおちてくるひとひらのゆきをみている
りんとしたくうきのなかで
ちいさいわたしは ゆめとねがいにみたされて
にんげんのしあわせをもとめる
ちいさいわたしは
しずかににんげんのひとりとして
しずかにゆめをみている
ひとりのわたしはねがいをねがいながら
ちいさなゆめをつむぐ。
「にんたい」について、友とリレーのようにして意見を交わし合ったのは、先月のことだった。そして、多くの同じような状況ある人たちのように、彼女もまた「きたかぜ」と「きぼう」、そして「ちいさいわたし」について語る。この冬はまだみぞれ程度しか降っていない。本当に雪がふりつもる時、彼女は、願いを願いながら夢を紡ぐことだろう。
|
2009年1月17日 22時00分
|
記事へ |
コメント(0) |
トラックバック(0) |
|
自主G多摩1 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/yshibata1958/trackback/158/