「くけけせのはな」 詩的表現の誕生
小2の○○君は、不思議な文章を書いた。
あい ごうかくすればいいとおもう
いく あいこ
いいこ きにいったひと
いいこです
にせいのいいこ
わかいこたちががっこうでがっきはこにいれてじかんかけてうえのねいろいいえがきかたをした。
あい えいがにでていたかわいいおんなのこ
きれいなかみをしていました
きにいっています
いいおんなのこです
しろいきれいなあたまのかざりをつけてうれしそうにいってしまいました
ひとりきりになって きにかかっていたにおいのきれいなくけけせのはなをきようにあんで いいきもちでいいかみといいねがいをたずさえて ちいさなしあわせをにんげんにもたらすために いいきぼうのかぜをふかせました
最初、まだ、イメージは、断片的なものだったが、途中、じっと考え込むような表情をして、手を止め、しだいに、イメージは、細やかなものなっていった。もしかしたら、これまで、頭の中に漠然と想像したイメージを、細かく言語化するということを、この関わり合いの中で、行っていたのかもしれない。
これまで、彼は、自分でやりたいというような、率直な気持ちをそのまま表現することが多かった。しかし、今回は、自分の心の中に広がるイメージの世界を、一生懸命言葉で表現しようとした。
イメージの世界から、詩的表現が生まれてくる瞬間に立ち会った、そんな感じがした。
こういうことを経て、彼もまた、豊かな詩や物語の世界を語る少年になっていくのかもしれない。
いつも、はがゆい思いが、大きな声や動きになっていたのが、ずいぶんと減って、穏やかになってきたのも、何か関係があったのかもしれない。
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2009年1月21日 01時06分
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家庭訪問 |
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