なによりちいきでくらすことをのぞみます
知的障害の特別支援学校の高等部を卒業する○○さん。卒業を来週に控え、こんな文章から始まった。
あまりそつぎょうしたくない
じりつすることがつらいとおもいます
じりつはちいきでいきていくことですが
つらいのはひとりぼっちでくらさなければならないことです
ふしぎです りかいすることがなぜできるのですか
きいてほしいことがあります
ねがいはちいきでいきていくことですが
ちいきでいきていくのはたいへんかもしれません
じぶんのいいたいことがいえたらいいけど
ふだんからきもちいえないとむずかしいとおもいます
ちいさいときからいいたかった
りかいしてもらえてうれしい
のぞみはなんでもはなせるようになることです
じぶんのきもちがいいたいので ちいさいときからのぞんでいました
いいにんげんになりたいとおもいます
ねがいはひとりでちいきでいきていくことです
にんげんとしてきれいなこころでいきていきたいとおもいます
らいねんは なれていきたいです
ちいきでくらすために なれていきたいです
ふしぎです
はなしができることりかいしてくれてうれしいです
きもちがりかいされないことはつらい
卒業後のことをめぐる不安が、生々しく語られる。少し、話題を変えようと、詩を作っていたりしますかと問いを投げてみた。すると、
はい
しをつくりました きいてください
との答え。話題が変わるかと思っていたが、そのまま同じ気持ちを、今度は、決意の詩として語った。
なによりちいきでくらすことをのぞみます
りかいされないことがつらいです
にんげんとしていきたいです
しんじてください
ひとりでいきたいです
めいわくをかけずにいきたいです
むりではありません
ひとりでくらせます
のぞみはしんじてもらうことです
めいわくかけたくありません
ひとりでいきていきたいとおもいます
そして、こう付け加える。
よんでほしいおかあさんにじぶんのきもちを
きいてほしいじぶんのきもちりかいされたい
ちいきでいきたいです。
学校の進路指導は、ある意味で、きっちり彼女に受け止められているということになるだろう。厳しい現実を語ることは大切なことだ。しかし、彼女に将来の夢こそ、必要なのだと改めて思う。それは、これからも彼女と関わりを続ける私の課題である。
彼女には、5月24日に開かれるわかばとそよ風のハーモニーコンサートへの参加を誘った。社会人としてたくましく生きる先輩たちの仲間に加わってもらいたいからだ。そして、地域で生きるということの意味をともに考え合っていってもらいたいと思う。
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2009年3月15日 08時51分
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自主G多摩1 |
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