未来を語るグループと その1 小4の少女のあふれる思い
	
		
			
 最近、精力的に活動しているグループがある。構成メンバーは、小4の女の子、中2の女の子、3月に高等部を卒業した男性、そして32歳の男性が中心メンバーだ。そのグループでは、コミュニケーションの手段として、援助による筆談を用いており、大きな成果を上げている。指で手のひらに書く方法で、相当なスピードで、会話が可能となっている。 
 私は、私の2スイッチワープロやあかさたなと手を振る方法でコミュニケーションをするのだが、みんな、方法をたくみに使い分けて豊かにコミュニケーションをしている。今回は、中1の女の子がお休みだったので、3人の方々と関わった。 
 この日は、実は、2日後に、自閉症の作家として有名な高校生を招くという企画を控えており、やりとりは、そのことをどこかで意識したものとなった。 
 最初は、小4の女の子。家族のことを話した後、次のような思いを語った。 
 
 未来が開けてきました。夢が実現しそうです。見たこともないような景色が開けてきました。未来が私にも美しくひろがってきました。自分の道は自分で開かなければいけないと思うけど、未来は理想的なものとなってほしいです。私の希望は人間として理解されて生きていくことですが、なかなかむずかしそうです。勇気がほしいです。勇気がほしいです。勇気をもらいたいです。理解してほしいです。みんなに私たちのことを。人間として生きようとしていることを。自分たちの声をみんなに届けたいです。人間として認めてもらいたいです。きっと話ができると期待しています。未来が開けそうです。 
 
 ここで、歌について尋ねてみた。すると作っているという。そして、次の歌詞を書いた。  
 
気持ちを聞いてください 
私の人間としての思いを 
自分一人で生きてきて 
一人で夢を紡いで生きてきた 
光はいつも遠くを照らし 
私のとこには届かなかった 
人間として生きたいと毎日願い 
光を求めて生きてきた 
みんなと話がしたいと何年も願いながら 
望みを捨てずに生きてきた 
そんな私が願いをかなえ 
夢がかなって言葉を持った 
希望と勇気が湧いてきた 
自分の言葉で気持ちを伝えたい 
願いをみんなに伝えたい 
 
 途中、何か困ったような発声が続く、いったん中断してそのわけを手で尋ねてみると、言葉があふれて止まらなくなり収拾がつかなくなったらしい。 
そんなこともあるんだと思いながら、とりあえず、書ききってもらった。その後、彼女が、メロディのさわりを聞かせてくれた。 
 
ドシラドドシラソラソド 
ドシラソドシラソラソソソドシシド  
 
後は、筆談がとても速いお母さんが聞き取ってくれることになった。 
 彼女は、この後、2スイッチワープロで英語にも挑戦。 
 
 BOOK PAUSE 
 I HAVE A HOPE 
 
と綴った。どこで覚えたのと聞くと、「英語であそぼう」がいちばん役に立ったそうで、海外旅行にでかけた際も、けっこう英語が理解できていたという。 
 可能性は限りなく広がっていく。 
  
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		2009年8月16日 00時15分
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