20代の女性☆☆さんは、とてもおもしろい詩を考えてきた。それは、すねという題だった。なかなかふだん私たちは気にもとめない詩を☆☆さんがどんなふうにとらえたか…。
すね
すばらしいわたしのすねよ
すらりとのびたわたしのすねよ
わたしはあるくことができないから
ぼんようなりそうしかできないけれど
みんなとはちがって
ほんとうのすねのいみをしっている
ちいさいころからほんとうにすねは
わたしをささえてくれた
りそうのろうそくをともしながら
わたしはすねをたいせつにいきてきた
からだのなかではだれもちゅうもくすることもなく
わすれられたそんざいだけど
ならくのそこにおちないように
いつもわたしをでられないわなからすくいだしてくれた
わたしをりそうにむけて
いつもたちなおらせてくれた
べつによいみんなとちがっているわけではないけれど
よいみらいにむけてわたしをふるいたたせてほしい
またよるのさびしさがわたしをおそうとき
ぼうけんのゆめをきかせてほしい
ろうそくのあかりをわたしはのぞみ
ろうそくのあかりをわたしは
むかしのわたしのわたしらしさにさがす
りそうのぜんたいをたのむのではなく
りそうのいちぶとしたので
かえってわたしをそらいっぱいにたびだたせることができる
にんげんとしてこのせかいにうまれ
にんげんとしていきてきたけれど
それをしっていたのはすねのみだった
ぼくのゆめわたしのゆめはすねのゆめ
にんげんとしてほんとうのねがいをかなえるために
わかってほしいすねのきもちを
すねこそさいこうのりかいしゃだ
心にしみわたる、すねの詩だった。
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