ニックネーム:柴田保之
性別:男
年齢:56歳
障害の重い子どもとの関わりあいと障害者青年学級のスタッフとしての活動を行っています。連絡先は yshibata@kokugakuin.ac.jp です。

»くわしく見る
2011年07月10日(日)
東日本大震災に思う 5月1日
 静岡に住む高校生の少年のもとを久しぶりに訪れた。今回は、まず、手を添えて行う筆談の練習から試みた。簡単な言葉の練習をしてから、私の手を振る方法を通して、「僕の好きな言葉はなんでしょう」という問いを筆談の援助の練習をしているお母さんに出した。そして、彼が書いた言葉は感謝だった。お母さんにはうまくこの言葉は伝わったのだが、この言葉は、春の選抜高校野球の選手宣誓のなかから選んだと私に伝えて来たのである。やはり、彼もまた、この大きな災害をめぐって、様々な思索をめぐらせていたのだ。
 そして、パソコンでは以下のように綴った。

 いつのまにか理想が消えてしまいそうでしたが世の中の人がみんな黙ってなくて被災地のことを考えていい言葉をたくさん伝えようとしていてそれが理想を取り戻させてくれました。人間の理想をもう一度取り戻せてろうそくにまた明かりがともりました。私たちはいつも伝えられない苦しさを感じているので被災地の人たちの悲しさがよくわかりますから地震のことは頭から離れません。小さい時からよく悲しい出来事があると一緒に悲しんでいましたがこんなに大きな悲しみは初めてで理想をなくしそうになっていましたがようやくまた取り戻せました。

 

2011年7月10日 23時38分 | 記事へ |
| 東日本大震災 / 他の地域 |