ニックネーム:柴田保之
性別:男
年齢:56歳
障害の重い子どもとの関わりあいと障害者青年学級のスタッフとしての活動を行っています。連絡先は yshibata@kokugakuin.ac.jp です。

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2008年07月27日(日)
若者たちの語り合い
先週のこと、都内で、10代の若者たちと出会った。もちろんみんな障害は重い。今日、私は、一つわがままな申し出をした。3人の方に出会うことになっていたが、順番に一人ずつではなく、最初から3人にいてほしいと。それは、ぎりぎりの言葉を本当に聞いてくれわかってくれるのは仲間に違いないと思ったからだ。
最初に綴ったのは、男子生徒で、いきなり重い表現から始まった。「くやしかった がっこうでしんじてもらえず(…)わらわれた」と。いったい何があったと言うのだろう。そしてなかなかスイッチ操作に集中しにくくなったように思われた。そこで、もう一人の男子生徒◇◇君に変わった。すると、「○○くんが じがわかるりかいりょくがあるとはおもえないといってばかにしていたのをみました ほんとうにゆるせないとおもいました そのことがかきたかったのだとおもいます」とみごとな説明をくわえてくれた。言葉だけでも二人の絆は伝わってくるが、言葉には表していない数々の思いが二人の間にはあるはずだ。そして、さらに、「がっこうのせんせいというのはこどものおせわをするだけではだめだとおもいます こどものかのうせいをしんじてみらいをきりひらいていくのがしごとなのではないでしょうか」と綴る。もはやわれわれに返す言葉はない。彼は自分のことについてはついに語らず「つかれたのでかわりましょう」と、女子生徒の☆☆さんにパソコンをゆずった。
☆☆さんは、二人のやりとりを遠巻きに聞いていたが、きっとこの日のために考えてきていたと思われる言葉を一気に綴っていった。「けっこんしたいとおもっていますがどうしたらいいかなやんでいます まねがしたいというのではなく つまとしていきていきたいからです」。結婚という人生の大きな問題に正面から向かい合おうとしている☆☆さん、さらに、「ぬいぐるみのようなじゆうのないじかんだけをすごしているのではなく じゆうなじかんをすごしていきたいです とてもこのままではがまんすることができません」と綴った。そして、「そつぎょうしたかったけど ねがいごとのかなうしゃかいではないのでそつぎょうしたくありません」と、いささか将来を悲観した言葉が続く。しかし、また、彼女は、「くなんをいしきすると いきれなくてこまりますが きぼうをうしなわずにがんばりたいとおもいます きぼうがこんなふうにかたれることを こころのよりどころとしてがんばりたいです みらいをしんじてがんばりたいです」と、もう一度、心を希望に向けて立て直して文章を終えた。様々な葛藤をかかえながら、懸命に自らを鼓舞しようとする力強い姿がそこにあった。
 そして、再び、最初の男子生徒に戻る。「ねることしかできないといわれてゆるせなかった ただしせいをつくることがたいへんだっただけなのに」「どうしてみんなぼくのことをりかいしてくれないのだろう くやしい」という胸にたまった思いをはき出したのち、彼もまた、次のように綴る。「のぞみはくやしさのないがっこうになることですてがつかえるようにがんばったけどなかなかうまくいかなかったけどじをかくことができてほんとうにもっとがんばろうとおもう」「「けっしてかのうせいをあきらめたくはないのでよろしくおねがいします」と。
 自由に語り合うことがむずかしい仲間たちだが、いろいろな思いを抱えながら生きていることを、ともに理解し合いながら青春の時を生きている。短い時間だったが、ともに語り合うことの大切さを感じさせられたひとときとなった。


2008年7月27日 13時11分 | 記事へ | コメント(0) | トラックバック(0) |
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