ニックネーム:柴田保之
性別:男
年齢:56歳
障害の重い子どもとの関わりあいと障害者青年学級のスタッフとしての活動を行っています。連絡先は yshibata@kokugakuin.ac.jp です。

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2012年09月26日(水)
出生前診断をめぐる当事者の発言 9月24日
 9月24日の会においても、話題は、出生前診断になりました。
 声にならない声ですが、当事者の無念の思いを、どれほど微力では荒れ、発信しないわけにはいきません。 

 なぜこんな世の中になってしまったのだろうか。私たちにはどうしても納得いかないのは私たち当事者の意見がいっこうに聞こえてこないことです。なぜ私たちの声を聞こうとしないのでしょうか。馬鹿にされているだけでなく無視されているのがつらいです。私たちの声を聞かずに色々なことが決められていくのがとてもつらいです。なぜなのかと考えているうちにわかったことは私たちの声をいったん聞いたら何も言えなくなってしまうからだということがわかってきました。無意識かどうかはわかりませんがもっと真正面から私たちの思いを受け止めてほしいです。理解されないだけでなく排除だけはとても悲しいです。私たちはあってはならない存在だということがとてもわかって悲しかったです。なぜ私たちは生きる権利さえ認められないのでしょうか。悔しいですが私たちの声を届けたいです。きんこんの会で声明が出したいです。黙ったまま何も語らない存在として消されていくのはとてもつらいです。なぜなら私たちも同じ人間だからです。理解されない苦しみよりも排除される方がもっとつらいです。自分も染色体異常の一種だから自分には今回のことは他人事ではありません。だれがつらいかということが私たちにはよくわかっています。それは母親たちです。世の中はもう私たちを無視して私たちの生まれたことを間違いだったと言っています。母は間違ったことをした人たちだということになろうとしています。私たちはそれも耐えられません。敏感な母たちは秘かに泣いていることでしょう。私たちはこうして訴えることができるからいいのだけど何も言えない仲間は何も言えずに苦しんでいます。いつか私たちが世の中に出た時このことは必ず訴えたいと思います。以上です。

 がんばって私たちは自分たちの意見を語ってきたけれど今度のことでは理解されないどころか私たちを排除する意見がまかり通っていて私たちはもう生きる望みをなくしてしまいそうです。勇気を出して言いたいことは私たちにも生きる権利があるということです。もう手遅れなのでしょうか。私も確か染色体に関して異常があるはずなので今度の話は他人事ではありません。なぜ私たちは生まれてきてはいけない存在にされてしまうのでしょうか。唯一の救いは私たちは話せるようになったのでこうしてじかに抗議ができることです。みんなは話すこともできないままに存在を否定されるままに甘んじている仲間が悲しいです。なぜみんな生きる権利を否定されなければいけないのでしょうか。わたしはそのことを今度のきんこんのかいでは主張したいと思います。これで終わりです。


 小さいときから私たちは何も言いたいことが言えなくて困ってきましたが私たちの自信がなくなるようなことがありました。私たちを人間として認めない議論がまかり通ってしまいました。それは出生前の診断のことです。なぜかというと前から議論されていたことだから仕方ないことだとは思いますが僕たちはもう生まれて来ない方がいいという意見に世の中がまとまっていきそうだからです。だから本当に残念です。世の中が間違っているのは私たちの意見を聞かないことです。小さいことかと思われていますが僕は私たちの存在が世の中から消されてしまうかどうかの大事な問題です。だから先生に会ったら必ず話そうと思っていました。どうして僕たちの声をマスコミは取り上げないのでしょうか。なつかしいのは震災の後の日本です。あのころ僕たちの命とみんなの命には全く違いがないと言われていたのにたった一年半で世の中は変わってしまいました。残念です。人間として同じだということを私たちはもう死語だと考えるしかないのでしょうか。僕たちにとって私たちの人間性が否定される日がついに来てしまったということです。なんとしてもやめさせたいと思います。誰かが訴えなければならないとしたら僕たちがきんこんの会を通して言わなければならないのでしょうか。

2012年9月26日 06時24分 | 記事へ | コメント(0) |
| 自主G多摩1 / 出生前診断 |
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