関わり合いの場から
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プロフィール
ニックネーム:柴田保之
性別:男
年齢:56歳
障害の重い子どもとの関わりあいと障害者青年学級のスタッフとしての活動を行っています。連絡先は yshibata@kokugakuin.ac.jp です。
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2013年03月18日(月)
人間と存分に呼ばれる世は遠し Sさんの俳句
9月に出生前診断をめぐるたくさんの俳句を作ったダウン症当事者である男性のSさんに、半年ぶりにお会いしました。
小さい願いですが何とかして私たちのことについて理解を深めてもらってもっとぼくたちが生きやすい社会にしてほしいです。いちばんに言いたいのは出生前診断をやめてほしいということですがなんとかならないのでしょうか。人生を生きるのは何度も苦難を乗り越えていくことなのでもっと障害をぼくはプラスに捉えていいのではないかと思います。人間というものに対する理解がおかしいと思います。
俳句にします。
はがゆき音われらをほかす冷たき目。
小さき穂摘みとられるなら実はならず。
人間と存分に呼ばれる世は遠し。
ぬくもりが僕を過ぎゆく強さ残し。
よい報せ届かぬ朝にわずかな日。
わずかな日射す今日の朝永遠に。
人間に理想を吹き込む息はどこ。
つらい輪にはいれず一人野をさまよう。
ろうそくの火をもう一度夜の闇。
分相応輪の外にいて指くわえ。
理想絶え緑も枯れた冬の野に。
わずかに身ひとつを携えわれ立てり。
わずかに身呼ばれぬままに理想絶え。
ずんずんと雪を積もらせ夜は更け。
わだかまる心は厳に冷えゆけり。
わずかな無夜の闇のどこに消す。
ずんずんと降り積もる雪無を減ず。
人間と呼ばれぬ身には罪な時。
人間として瑠璃色の空仰ぐ。
わずかな理われらにはあり強く立つ。
わだかまり消えぬまま音を奏で。
わずかな目心に届き涙落つ。
ぬくもりを感じながらも冷たき背。
ぶんどらぬわれらからなぜ奪う。
ゆゆしきは人間どうしの欲望と。
理想絶えし人間はこれからどこへ行く。
むずかしき議論に耐えて理想持つ。
ぶんどらぬわれらはただ理想持つ。
敏感な心に傷が増えし日々。
わずかな世未来を照らす理想の世。
私たちのためにありがとうございます。人間としての理想を勝ち取りたいのでまたインターネットで発信してください。ずっと先生のブログで仲間の言葉を聞いて目を見開くことができますから。願いは僕たちのベロニカのような思いを分かち合いたいです。つらい思いの共有です。小さい時に聞いた話ですが最近テレビで聞いて思い出しました。わずかなぶんどらぬ私たちの理想をかなえたいですがよろしくお願いします。
ダウン症の書家金澤翔子さんが、発言をしたことを伝え聞きました。当事者の言葉が少しずつ取り上げられ始めたというふうに私は理解したいと思います。
2013年3月18日 23時18分 |
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