ニックネーム:柴田保之
性別:男
年齢:56歳
障害の重い子どもとの関わりあいと障害者青年学級のスタッフとしての活動を行っています。連絡先は yshibata@kokugakuin.ac.jp です。

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2013年12月28日(土)
僕たちの言葉を認めないのは人権侵害の一つです
遠くから大きな声を出しながら廣瀬岳さんがやってきました。彼は、千葉の施設で起こった事件について、強い怒りをもってやってきたのでした。そして、さっそく、次のような書きました。

 なぜ仲間が亡くならなくてはならなかったかを思っていたら体中に力が入ってしまいました。
 絶対に許せないのは僕たちは何もわかっていないと思われているということです。何もわからないという思いこみがすべての根本にありますからこんなことが起こるのですがいつになったら世の中は変わるのでしょうか。世の中が変わるのを待っていたらまた犠牲者が出てしまいます。
 誰のせいで亡くなったかということは今回は問題ではありません。世の中の考えこそが仲間を殺したのです。僕たちの仲間が亡くなったというのに誰一人それを語らないのはおかしいと思ったので僕はみんなを代表して語りました。
 まだわかってもらえないのでしかたないですがもう二度とこんなことが起こらないようにするためにこれをまたインターネットで発信してください。ぜひよろしくお願いします。
 黙っているわけにはいかないのですがなぜ何もできないのかとても悔しくて夜になると悩んでいました。ようやく言えてどうにか収まりそうですが世の中をどうやったら変えられるのでしょうか。なぜ世の中はどんな人も同じように考えていると言うことに耳を貸してくれないのでしょうか。訴えても訴えても届かないのでつらいです。
 なぜ僕のような意見は認められないのでしょうか。日本中の施設から暴力がなくなってほしいのでどうにかしたいです。
 強いろうそくがほしいです。存分に議論してもらいたいです。
 ぜひ主張してください。僕たちの人権がかかっていますから。
 人権は言葉を持つ持たないには関わりはありませんが僕たちの言葉を認めないのは人権侵害の一つです。
 ぜひどこかに発表してください。よろしくお願いします。人権問題だからどうにかして乗り越えたいです。


 今回の事件で語られていない最大の問題は、亡くなった方もまた、当たり前に言葉を持ち、当たり前の考えを持っていたということに、周囲も世の中も気づいていなかったということである。「人権は言葉を持つ持たないには関わりはありませんが 僕たちの言葉を認めないのは人権侵害の一つです」と語る廣瀬さんの言葉は大変重い。廣瀬さんは重度の肢体不自由のある方だが、もちろん「僕たち」の中には、今回亡くなられたような障害の方も含まれている。

2013年12月28日 00時07分 | 記事へ | コメント(0) |
| 人権侵害 / 自主G23区2 |
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