ニックネーム:柴田保之
性別:男
年齢:56歳
障害の重い子どもとの関わりあいと障害者青年学級のスタッフとしての活動を行っています。連絡先は yshibata@kokugakuin.ac.jp です。

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2014年02月15日(土)
風疹のこと
 ある会で、ともに盲学校の重複学級に在籍していた二十代の二人の女性が、風疹が原因で障害を持った子どもが生まれたことをめぐる最近の報道をめぐって、次のようなやりとりをしました。

Yさん
 
 気候が不順なのでぶらぶらするのも私は寒くて煩わしくなります。でも日本中が私たちをもういなくてもかまわないかのように言うのでとても悶々としています。人生をまだ十分に楽しめているわけないのでもっと理想を高く持った人たちの中で生きていきたいです。わざと私たちに向かってどうにもしょうがない人たちと言う人もいて私はとても悲しいです。人間としてなぜきちんと生きることが許されないのかとても残念です。
 わずかな希望はいい人たちががんばってくれて私たちを大事にしてくれることですがグループで私たちを排除しようとしているのが悲しいです。
 運命を受け入れるべきなのに生まれる前から生まれないほうがいいなどという人がいるからです。風疹です。私たちの仲間には風疹で目が見えなくなった人もいたから人ごとではありませんでした。
 前からダウン症の人を攻撃していましたがそれがどんどん歯止めがきかなくなってしまいました。
 願いは私たちが金輪際否定されない世の中になることですがなぜみんな逆に向かって走り出したのでしょうか。
 理解できないのは路頭に迷う可能性は誰にもあるはずなのに私たちを否定することはもう路頭に迷う人は生きる価値がないと言っているようなものなのにそのことに誰も気づいていないということです。瑠璃色の未来はもう来ないのでしょうか。
 なつかしいのは震災を悲しんでいた人たちはみんな人間だということをわかっていたのに残念です。


Mさん
 ずっと理解されたいと思っていたので、ずっとわかってもらいたいと思っていたので、せっかくわかってもらえたのだからもっと世の中の人に理解されたいです。小さいころから何もわからないと言われてつらかったけれど、最近はだいぶわかってもらえるようになってよかったけれど、まだまだですね。人間として理解されたいです。
 わずかな希望ですが、疑問はなぜ今Yさんの言ったようなことが起こるのでしょうか。
 風疹のことはつらかったです。理想はなかなかかなわないけれどいつか私たちを理解できる世の中が来ると信じて生きていきましょうね。Yさん。理解できていることが早くわかってもらいたいですね。
 ついにわかってもらえたというどんどん湧き上がる喜びを感じてからずいぶん月日が経ってしまいましたが先生も忙しくなっているようだからよかったです。期待していますからがんばってください。
 分相応の人生には早くさよならをしたいので望みは先生がもっと有名になることですがわかってもらえる人はなかなか増えませんね。
 次のドラマはたぶんろうなんなんにょ(高齢者のことをこう書きました)にも言葉があることがわかる日だと思います。分相応の人生しか与えられていない老人の人たちをわかってあげてほしいです。ずっと前から老人にも普通に意識があるということが私には感じられていたので早く先生のこのスイッチで聞いてあげてほしいです。
 未来はきっと希望に満ちていることでしょう。わざわざつらいことをYさんが書いたのでわたしは明るいことを書きました。


 二人は、盲学校出身者なので、風疹によって視覚障害になるというようなことについて耳にしたことがあったようでした。
 風疹をめぐる話は、ニュースとしては、それほど繰り返し取り上げられたものではありませんでしたが、やはり当事者にとっては、とても看過することのできない問題だったということが、多くの人が今年になってからこのことを話題にすることで明らかになりました。

2014年2月15日 23時00分 | 記事へ | コメント(0) |
| 自主グループ(視覚障害) / 人権侵害 |
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