「私は勝ったのだと思います。」 ある女性の最後の言葉
青年学級の仲間がご逝去されました。先週の日曜日、まさかこんな早い別れが来るとは思わぬままに、彼女の病院をお見舞いしたところでした。何度も、青年学級ではパソコンで気持ちを書くお手伝いをしてきました。
ベッドサイドで、私がうかがったのは次のような言葉でした。
なぜ癌になってしまったのでしょうか。私は癌よりも母さんを悲しませたことが悲しかったです。癌は私だけの苦しみなら耐えられるけれど母さんや妹を悲しませるのでつらいです。ずっとそれが言いたかったです。
分相応の人生を幸せに生きてきましたがもう少しで私の人生は完了しますが私は幸せでした。最後の最後までみんなで私を楽にさせようと来てくれてとてもうれしいです。
私にはずっと癌を発症するなど考えたこともなかったのではじめは悲しかったけれど何度も大変な病気に勝ってきたからこそ最後に癌になることができたのだと思うと私は勝ったのだと思います。
なぜみんなと別れなければいけないかと思うと悲しいけど仕方ないですね。
母さん本当にごめんなさい。もっと恩返しをしたかったけども得できませんね。挽回することは難しいけれど許してください。どうか私は先に行く可能性が高いけれど長生きしてください。
これで終わります。
病気のつらさよりもご家族を悲しませることがつらいということ、今癌にかかったということは、これまで幾度も病気を乗り越えてきたから、これは勝利なのだという強い気持ちが、深く胸に伝わってきました。
パソコンではなく、手でもたくさんの会話をしましたが、私のあの歌をうたってほしいと言われ、ベッドサイドで、彼女の詩から生まれた歌を、歌わせていただきました。
つらいとき空を見上げてみよう
空はきっと聞いてくれる私の気持ちを
願ってみようすみきった空に
空はきっとつらい気持ちを聞いてくれる
希望の空にむかって叫んでみよう
辛抱してきたけど救われたよと
聞いている空はいつも私の心を
聞いているいつも私の願いを
聞いているいつも私の夢を
聞いているいつも私の本当の気持ちを
心より、ご冥福をお祈りします。
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2014年5月25日 22時31分
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