視覚に障害があり、体を自由に動かすことが困難な曽我晴信さんが、クリスマスイブの日、次のような言葉を聞かせてくださいました。(原文はパソコンでひらがなです。)
クリスマスに寄せて
なぜ人は争いを止めないのだろうか。私はクリスマスの意味を考えながらその疑問の答えを見つけた。
人には神を待ち望むというこころがどうしてなのかはわからないが備わっていてそれがクリスマスを生んだのだと思う。
クリスマスイブの夜は今か今かと神の誕生を待ち望めばそれで心は満たされるけれど理想をなくしてしまうと人間は神を待ち望む気持ちをなくしてただ欲望のままに物を望むようになってしまう。だから争いはなくならないのだ。
待ち望む気持ちをもう一度取り戻して願いだけを望めば暴力で何かを奪い取ることはいらないだろう。
分不相応にも人はわざわざ欲望を肥大させることを覚えてしまった。だから欲望のほんとうの姿がわからなくなってしまったのだ。
欲望のほんとうの姿とは人を恋い神を恋うものなのではなかろうか。
クリスマスの日さえ人は物だけを求めようとするけれどほんとうはみんなでひたすら神を待ち望み祈りを捧げる日なのだからもう一度クリスマスのほんとうの意味を見直してほしい。
曽我晴信
12月24日
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