11月30日の青年学級の日は、午後からある勉強会で青年学級について紹介することになっていたので、昼間は、ゆっくり参加できなかった。そこで、夜から居酒屋(かかし)に合流し、かかしが2回目になるF.Kさんとパソコンで話をした。
、
のみにこれてうれしい。いいほうほうですね。つらかったです、ことばでしゃべることができなくて。いつもねがっていました、きもちをことばでつたえることを。いしがあるのにきいてほしかった。はいがすべてできいてもらえなかった。きたかった、かかしに。のみたかった、おさけを。いしがあるのにきいてもらえなかった。すてきななかまがいてしあわせです。つらかったけどきぼうがわいてきました。
ここで、詩を作ったことはあるかと尋ねてみた。すると、あるという。さっそく、書いてもらった。
つらいときそらをみあげてみよう
そらはきっときいてくれる わたしのきもちを
ねがってみよう すみきったそらに
きっとそらは つらいきもちをきいてくれる
きぼうのそらにむかってさけんでみよう
しんぼうしてきたけどすくわれたよと
きいている そらはいつもわたしのこころを
きいている いつも わたしのねがいを
きいている いつも わたしのゆめを
きいている いつも わたしのほんとうのきもちを
そして若干のコメントが続く。
ずっとむかしにつくった。しはきもちをずいぶんらくにしてくれる。
きもちをきいて、いいきもちにしてくれる。きもちをきいて、こころをくるしみからときはなってくれる。
そしてさらにもう一篇の詩。
きたのそらからきた しろいまほうつかい
きたのくにからやってきて
きたのくにのきれいなゆきをふりつもらせる
きたのくにからきたまほうつかいは
きたのくにのきぼうをかなえるために
ゆきをふりつもらせる
きたのくにからふくかぜは
きたのくにのいのちをつたえてくる
そこへ、お母さんがお迎えに来た。
おかあさんへ。しんじてください。みんなわたしのきもちです。しんじてください。しをつくっていたのはきもちをしずめるためです。きもちをしずかにするためです。しをつくっているときもちがおちつきます。しをつくっているといいきぶんになります。いつもありがとう
きもちをいつもきいてくれてかんしゃしています。いつもわるいとおもっています。いつもごめんなさい、せわばかりかけて。
突然書かれた二篇の詩を前にして、おかあさんは、これらの言葉が、彼女の言葉にほかならないことを納得されたようだった。なぜなら、その時の彼女の瞳の真剣さと、私がまちがってもこんな詩を書けるはずがないからだった。
また、新たな詩人が誕生した。
|
2008年12月5日 23時07分
|
記事へ |
コメント(0) |
トラックバック(0) |
|
青年学級 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/yshibata1958/trackback/117/
二人の少年が、会話をしようと、私のことを待っていた。クラスメートの二人だけど、残念ながら今はまだ私が通訳をしなければ、言葉を交わし合うことができない。彼らに会うのは、8月以来のこと。4ヶ月ぶりの再会だった。会話の前にA君は、こんなことを書いてから始まった。
きのうくるまでどらいぶにいきました つくいこにいきました
いいてんきだったのでうちにかえってからいきました
こうようがきれいでした るすばんでおばあちゃんがうちにのこりました きれいでしたすべてが
あきもおわりすっかりふゆになりました。
本当は、どこにも行っていないのだけど、そんな言葉がふさわしいような、12月の初めの一日。
そして二人の話題は、クリスマスのことへ。
A:このまえすてきなきせつのたよりをかいたね
くりすますにむけてくりすますにきれいなくりすますつりーをかざろうね。
B:くりすますはたのしみだね
むかしからいっしょだからね
すきにしたいね
ねがいはきもちをつたえられるようになることだね
きっとできるようになるとおもうからがんばろうね
きっとみんなわかってくれるひがくるとおもうのでがんばろうね。
A:すてきなくりすますにしようね
いいぷれぜんとがもらえるといいね
とびきりじょうとうなぷれぜんとをもらえなくてもじぶんのきもちをわかってもらえればそれがいちばんだね。
B:いいくりすますがくるとおもうよ ともだちをまねいてぱーてぃーをしたいね
きまりきったおとなのいいかげんなぱーてぃーではなくて ほんとうのきもちがこもったぱーてぃーにしたいね
いちばんきてもらいたいのはひらやなぎさんだね
すばらしいかいにしたいね
すてきなうたやすてきないろのろうそくをそろえてきれいなふくをきてきれいなさいこうのくりすますをしたいね。
A:すてきなことはふたりできもちをかたりあえることだね
つらいことやくやしいことをかたりあうことができればきっとすっきりできる
しゃしんとってほしい
すばらしいすがたのでえいがのようなおなじきれいなこえでのぞみどおりにすてきなこえでうたをうたってほしいね。
B:きれいなうたがうたえるひとにきてもらいたいね
きれいなうたがきけたらさいこうだね
いいこえがでるひとがいたらつれていこうね
いいこえがでるひとをさがさないといけないね
わすれずにすてきなうたがきけたらいいね
すてきなうたがたのしめたらいいね
きいてみたいな そんなうたを
つぎつぎにいいうたをうたってくれたらいいね
いいうたはこころをゆめいっぱいにしてくれるね
みんなにもいいうたをじっくりきいてもらいたいね。
すてきなうたをつくってみたいね
ふしぎなきもちになってくるね
にほんじゅうにはんらんするようなうたをつくりたいね。
A:このよでいちばんのうたをつくりたいね
このよでふたつとないうたをつくりたいね
とてもきれいなうたがつくりたいね。
B:すてきなうたはしんじてくれる
いいうたををつくれたらいいね
きいてくれるひとがほしいね
きいてくれていっしょにうたってくれるひとがほしいね
ねがいはすてきなうたがつくれることです
(ここで詩を作ったことはないかと聞くと、「ある」との返事の後、詩が綴られた)
きたにむかうひこうせん
きたにむかってそらをいく
せかいのなかまにであうため
そらいっぱいにひろがって
ふしぎなうたをかなでとんでいく
ひこうせんからゆめみたさきは
ふしぎないろにそまっていた
A:すてきなしだね。
くりすますがたのしみだね
(ここでA君にも詩を作ったことはないかと尋ねると、「ない」との返事がかえってきて、が続いた。)
ことばはすばらしいね
きもちをひろくしてくれるね
ねがいはいつまでもBくんとともだちでいることです
二人の会話は、小学生のあどけなさと、切ないほどの純粋さにみちていた。
それにしても「きた」をテーマにした詩が、どうしてこんなにも作られているのだろうか。枯れ葉をみんな散らしてしまうような強い風が(南風だったが)吹いた日の、できごとだった。
|
2008年12月5日 22時24分
|
記事へ |
コメント(0) |
トラックバック(0) |
|
自主G多摩4 |
トラックバックURL:http://blog.zaq.ne.jp/yshibata1958/trackback/116/