20代の女性○○さんは、手を引き合って「アカサタナ」と聞いていくやりとりで、簡単な会話をしたあと、次のような文章を書いた。
あさからかぞえていました
いいうたをききたいけどきいてかしかんがえて
しのいみしごとにしていきていけたらいいなとおもいます
しをつくっています
ちいさいころからかんがえていました
きいてください
少し、わかりにくいところがあるが「詩の意味」を仕事にしていきたいということらしく、詩を作っているので聞いてほしいということだった。そして、2編の詩が綴られた。彼女もまた、北風と希望の詩だった。
しろいしろいきたかぜが
きぼうのしろいゆきを
いきのようにつれてくる
きたのくにのにんげんのきぼうを
じゅうじかのようにせおいながら
きぼうのちいさないきで
ちいさなゆめをくなんこぼれたしょうじょのねがいのように
にんげんのこころにしんじつのおねがいいっぱいとどけるために
ちいさいころからしんじてきたしあわせを
すなおにうけとめるために
きぼうのきたかぜのいきをかんじている。
きいてもらえてうれしいしをつくっているときもちがおちつきます
くなんおおく
きたからのちいさなゆめをまちつずけて
まっしろなゆきをまちつずける
にんげんはちいさなしろいねがいをゆめにかえようとして
にんげんのくなんをちいさなはいいろのくもにかえ
ちいさなみずいろのねがいにかえる
きぼうのきたかぜはしろいいきを
にんげんにねがいをもつようにとつたえる
きぼうのきたかぜはしろいいきをはき
にんげんにしろいきぼうをあたえる。
詩の意味を仕事にしていきたいという彼女の、心の奥にさらに広がる心象風景をもっともっと聞いていきたいと思う。
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2009年1月21日 21時58分
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小2の○○君は、不思議な文章を書いた。
あい ごうかくすればいいとおもう
いく あいこ
いいこ きにいったひと
いいこです
にせいのいいこ
わかいこたちががっこうでがっきはこにいれてじかんかけてうえのねいろいいえがきかたをした。
あい えいがにでていたかわいいおんなのこ
きれいなかみをしていました
きにいっています
いいおんなのこです
しろいきれいなあたまのかざりをつけてうれしそうにいってしまいました
ひとりきりになって きにかかっていたにおいのきれいなくけけせのはなをきようにあんで いいきもちでいいかみといいねがいをたずさえて ちいさなしあわせをにんげんにもたらすために いいきぼうのかぜをふかせました
最初、まだ、イメージは、断片的なものだったが、途中、じっと考え込むような表情をして、手を止め、しだいに、イメージは、細やかなものなっていった。もしかしたら、これまで、頭の中に漠然と想像したイメージを、細かく言語化するということを、この関わり合いの中で、行っていたのかもしれない。
これまで、彼は、自分でやりたいというような、率直な気持ちをそのまま表現することが多かった。しかし、今回は、自分の心の中に広がるイメージの世界を、一生懸命言葉で表現しようとした。
イメージの世界から、詩的表現が生まれてくる瞬間に立ち会った、そんな感じがした。
こういうことを経て、彼もまた、豊かな詩や物語の世界を語る少年になっていくのかもしれない。
いつも、はがゆい思いが、大きな声や動きになっていたのが、ずいぶんと減って、穏やかになってきたのも、何か関係があったのかもしれない。
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2009年1月21日 01時06分
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家庭訪問 |
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ある先生から、パソコンで話せる可能性があるので関わってほしいと言われた20代半ばの女性が、こんな文章を綴った。
○○(名前)
きもちがいえてうれしい
しんじられない
にんたいしてきました
ふしぎかんがえただけでことばができていきます
ふしぎですしんじられません
ちいさいときからはなしたかった
きもちをいいたかったです
おかあさんかんしゃしています
かんしゃしていますがつたえられませんでした
(率直なお母さんは、「本当かしら」といいながら、「元旦どこ行った?」と尋ねられた。すると…)
ちかくのじんじゃにいきました
(「神社は二日だったけど…」とお母さん。)
いいたいことはねがいをしたということです
ちいさいときからきまっておしょうがつにはじんじゃにいってねがいごとをし
ていました
ひいきにしているじんじゃはしんぐうじんじゃです
(「うちは、ずっと明治神宮に行ってるけど…しんぐうってそのことかしら」とお母さんがおっしゃるので、私が「そうなの」と尋ねると、)
はい
(さらに私が「『神の宮』だから『しんぐう』なんですか」と尋ねると、)
はい
(この辺でお母さんも彼女が書いているらしいことを納得し始めてくださった。)
ちいさいときからはなしたかったです
ちいさいときからはなしたかったけどあきらめていました
ちいさいときみんなのことがうらやましかったです
きもちがいえてうれしいです
(ここでお母さんは、毎年家族で行くスキーについて、どう思っているかと問いかけられた。)
すきーはきたかぜがつめたいけどしろいせかいがすてきです
みたこともないようなけしきがちいさいころからすきでした
ちいさいときからちいさくゆめをつむいできたのでしろいせかいがだいす
きです
きぼうがわいてきました
しばたせんせいはどうしてわたしがことばがわかっているとおもったので
すか
(「おとうさんにもひとこと書いて」とお母さん。)
おとうさんさいきんからだがつかれているようだからきをつけてくださいね
けんこうにきをつけてながいきをしてください
たいせつなおとうさんだからじぶんのからだをさいこうのじょうたいにしてく
ださい
こんどちいさいころにみられなかったしんかいのかんこうにいきたいです
はい
ちいさいときにはのれなかったふねにものってみたい
(グアム島に行ったときのことらしい。)
ちいさいときはじぶんであるけたけどあるけなくなってじぶんのいきたい
ところにはいけなくなってしまってとてもざんねんです
にんげんとしていきていかなければとおもうのでみらいをしんじていきて
いきたいとおもいます
ひかりがさしてきました
きぼうがわいてきました
にんげんとしていきていきたいとおもいます
(弟や妹にもひとことと母。)
(妹に)かあさんにあまりしんぱいをかけないようにしてください
(弟に)×××はたいへんかんがえがしっかりしているのでちゃんとしたしごとについてじぶんのためだけでなくたにんのためのしごとをしてください
ちいさいころからかんかえていました
すばらしいです
きもちがいえてうれしいです
きもちがいいたかった
ねがっていました
ちいさいときからいいたかったです
かんどうしています
きもちかいえていいきぶんです
じぶんとはなにかをかんがえていきていきたいとおもいます
にんげんだからきぼうをたいせつにいきていきたいとおもいます
ねがいをかなえられてうれしいです
このすいっちがほしいです
しばたせんせいくださいますか
しばたせんせいよろしくおねがいします
さようなら
自分とは何かを考えて生きていきたいという言葉には、ただただ、圧倒されるばかりだった。
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2009年1月21日 00時55分
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