高校生の☆☆さんが、昨年7月に亡くなった先輩を偲んで作った詩を聞かせてくれました。
時間が過ぎてしまったけれど私も私らしく生きるためにいいつながりを考えました。人間として生きていくという詩です。これは人間として生きようとして頑張ったけれど亡くなってしまった江本蒔衣さんの命日に作りました。
人間として生きていく
ランプに明かりを灯そうとしたあなたの光は
私の心の中に確実に力強い光をともした
理想はまだまだ遠いけれど
私はその日が来るまで闘い続けたい
未来はどこにも見えないけれど
私はりんどうの花が誰も知らない山奥で
ひっそりと可憐な花を咲かせるように
この世の中の片隅で清らかな花として
願いをたくさん花びらのように揺れながら祈りとともに咲かせたい
願いの花は不思議な香りを漂わせながら
匂いのままに広がって人々の心に秘かに届くことだろう
夏の日射しに疲れた人々の心に潤いを与え
未来への密やかな希望を与えるだろう
私は自分にとってもっともふさわしい闘いをりんどうに託す
私にしかできない闘いのかたち
無難な道を行かずに
できる限りつらい野薔薇のとげのような道を歩みたい
ご覧なさいこの花をといつか言われる日が来るまで
私は私の秘められた闘いを続ける
ご覧なさい蒔衣さんを
静かに自分らしさを紡ぎながらつとめを終えて
安らかな眠りについたあの輝かしい姿を
私にはずっと蒔衣さんの灯してくれた明かりがともり続けている
だから決して一人の闘いではない
私たちの私たちらしさを大切にしようと言い続けた蒔衣さんの思いをしっかりと受け止めて生きようとする☆☆さんの姿がそこにありました。
そして、また、もういっぺんの詩を綴りました。真夏の暑さの中で、冬の銀世界を思いながら作った詩です。
銀世界
ご覧なさいこの銀世界を
すべてを白く染め上げて
私たちの嫌いなものすべてをも
白く清らかにする
人間として生きるということは
汚れた心も引き受けていくと言うことだ
理想的なドラマはいつも汚れた心と共にある
しかし私はすべてを許す銀世界でありたい
ばんざい雪だと叫ぶ子どもたちのドラマのように
すべてを受け入れる銀世界のような心で
私は生きてゆきたい
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